宗谷地方のうち宗谷岬から西(日本海)側。
(一応)前回の続き。
サロベツ
天塩川河口近くに南下している川がサロベツ川で、その沿岸がサロベツ湿原。その周辺一帯がサロベツ原野。湿原は乾燥化が進んでいる。
幌延
天塩町から天塩川を渡ると幌延(ほろのべ)町。宗谷本線幌延駅から天塩町、羽幌方面へバス(沿岸バス)が出ている。
幌延市街の北にトナカイ観光牧場がある。
その隣のJAEA(日本原子力研究開発機構) 幌延深地層研究センターで高レベル放射性廃棄物の地層処分の調査研究が行われている。地下350mまで掘削されていて見学可能。エレベーター乗り継いで行けるようです。さらに地下500mまで掘り進める予定。
地域との約束 『研究実施区域を放射性廃棄物の最終処分場とせず、中間貯蔵施設も設置しません』
- 下沼駅/名山台展望公園
- パンケ沼
サロベツ原野最大の沼。最寄の駅は下沼
南に幌延ビジターセンターがある
パンケ沼 - 長沼 - 幌延ビジターセンター
南部の雄信内(おのっぷない)は、駅は幌延町、市街は天塩町。
天塩市街から(自転車で)海岸沿いに北へ進んだ。
オトンルイ(音類)
サロベツ原野駐車公園で休憩。遠くに来ちゃった感がある。
今は沿線に風車が立ち並んでいるようです(オトンルイ風力発電所)。
豊富
稚咲内(わかさかない)
現地で初めて知った場所。「わっかさかない」とも読む。オトンルイの北。
良く晴れた日だったので、利尻島・礼文島の展望◎。地元のおじさんに「なかなか見れない」と言わしめるレベル。
(写真撮っておけば良かった)
豊富(とよとみ)駅からのバス(沿岸バス サロベツ線)は2021年に廃止されて、代替は「豊富ハイヤー」。
兜沼
サロベツ原野の北にある沼。宗谷本線兜沼駅の前。
樹齢1200年とされる「言問の松」はイチイの木。北海道ではオンコと呼ばれているようです。
稚咲内の海岸から離れて、向かい風地獄から解放されて、サロベツ原野の縁を巡って、兜沼に到着。
キャンプ場で一泊。初山別同様、人多かった。
コインランドリーで●日分のお洗濯。
- サロベツ湿原センター → サロベツ・エコ・ネットワーク(sarobetsu.or.jp/)
- 豊富温泉
ほぼ最北の温泉。稚内温泉が最北
稚内
日本最北の都市は稚内(わっかない)。海岸に沿って稚内駅から南稚内駅まで市街地が延びている。観光客は最北の稚内駅を目指すが、どちらかと言うと南稚内駅のほうが中心。元々南稚内駅が稚内駅で、稚内駅は稚内港駅だった。
稚内港
稚内駅から利尻・礼文行フェリーターミナルまで徒歩約15分。
樺太(サハリン)南部コルサコフ行の航路は2019年から休止状態。ロシアは現在ウクライナ侵略中で警戒レベルZ。自由な往来は当面無理。
※ 稚泊(ちはく)航路の泊は、大泊(おおどまり)の泊。大泊=コルサコフ
北防波堤ドームは稚内のシンボル的存在。
半アーチ状のドームを支える柱が長々(70本)並んでいる。全長427m。
昔訪れた時は偶々「いいべや稚内」という食の催しが行われていた。(今は行われていない。)
ニシン様、ホッケ様、ホタテ様、ビール、……zzz。
朝、ドームの向こうがどうなっているのか気になって端まで歩いた。上には上れない。
ノシャップ岬も行ってみたかったが、もしかして洗い損ねた服腐っているんじゃなかろーかという疑惑が頭から離れず、西條 SAIJOというデパートへ向かった。
帰りの宗谷本線は混んでいた。昔のことで冬はまた違うのだろうけど、鉄道こそレガシーなので宗谷本線頑張ってほしい。
- 稚内駅/道の駅わっかない/キタカラ KITAcolor
2012年に新しい駅舎になった - 稚内副港市場
- 稚内公園
稚内市北方記念館・稚内市開基百年記念塔
氷雪の門(樺太島民慰霊碑)、樺太犬訓練記念碑など
ソビエト侵攻時(1945年)まで樺太に住んでいた人が数多く稚内に逃れてきたという歴史がある。天候に恵まれれば樺太が見える望郷の丘。
かつてロープウェイもあった(2006年廃止) →
ノシャップ岬
ノサップ(納沙布)ではなくノシャップ(野寒布)。
- 稚内灯台
- わっかりうむ ノシャップ寒流水族館/稚内市青少年科学館
- 樺太食堂(unidon.net/)
なお、日本海から宗谷海峡へ流れる海流は宗谷暖流。
富士見 稚内温泉
最北の温泉
稚内西海岸
稚咲内から海岸沿いに北進すると
夕来 - 浜勇知 - 抜海 - 坂の下 - 稚内温泉 - ノシャップ岬。
坂の下海岸
最北の海水浴場
抜海(ばっかい)・クトネベツ
廃止が取り沙汰されている抜海駅(無人駅)は来年も存続。日本海に近い駅でもあるので、宗谷本線共々末永く存続してほしい。
ばっかいむら(抜海地区公式サイト)(bakkaimura.localinfo.jp/)
勇知駅/浜勇知
こうほね沼
ここにも昔、軌道が……。勇知線 →
夕来(ゆうくる)
宗谷岬/宗谷丘陵
稚内市街から宗谷岬の間(宗谷湾岸)は集落が点在している。
- 声問岬/稚内声問温泉
- 大沼/北海道立宗谷ふれあい公園
- 稚内空港/メグマ沼
稚内市街と宗谷岬の中間あたり
稚内空港(www.wkj-airport.jp/)
札幌(新千歳)、東京(羽田)の便がある
宗谷岬
ツーリングのゴール。
稚内市街から結構離れている。
稚内駅に荷物置いて往復した。
三角の「日本最北端の地」碑で記念撮影(写真撮ってもらったけどない)。45°31′22″N。礼文島よりも北。
実はその北西沖に浮かんでいる弁天島のほうが最北端。45°31′35″N。冬はトドが占拠。
樺太まで約43km。通年ロシアン。
樺太最南端・西能登呂岬(クリリオン岬)は45°54′N。
択捉島蘂取(しべとろ)のカモイワッカ岬は45°33′ N。
追)北海道無料写真素材集 DO PHOTO(photo.hokkaido-blog.com/)から宗谷岬の写真
宗谷岬は観光の「町」。食堂、お土産店、宿がある。
岬に近づくにつれて頭の中はうに丼でいっぱいになったが、食べたのは帆立(ホタテ)ラーメン。
※ 間宮堂は昨年(2021年)閉店したが、今年(2022年)7月リニューアルOPEN
傍の宗谷港(大岬漁港)に稚内港のドームに似た防波堤が造られている。名は「てっぺんドーム」。上に上れる。
宗谷岬集落=大岬集落。
宗谷集落は宗谷岬の手前(西)。宗谷の中の宗谷。宗谷[歴史]公園がある。オンコロマナイ貝塚で知られるオンコロマナイ川が近くを流れている。
間宮林蔵など開拓当初は(稚内港ではなく)宗谷から樺太へ渡った。稚内港のほうが宗谷の分村だった。
宗谷丘陵
宗谷地方(稚内~幌延)のなだらかな丘陵地帯、特に近年は宗谷岬の南部を指すことが多い。1万年以上前に形成された周氷河地形、とのこと。
目立った山はなく公共交通もないので以前は観光の対象ではなかったが、ホタテの貝殻を敷き詰めた「白い道」が人気で、近年訪れる人が増えている。
宗谷丘陵フットパス ・・・ 稚内フットパスHPに地図有り
宗谷岬 - 宗谷岬牧場(宗谷黒牛) - 宗谷岬ウインドファーム(風車群) - 宗谷[歴史]公園
沼川/曲渕
かつて南稚内、声問から東(オホーツク海)側の猿払方面へ国鉄天北線が走っていた。
路線バス(宗谷バス曲渕線)は2020年廃止、乗合タクシーへ転換。
もっと昔、幌沼線(幌延-沼川)という軌道も敷かれていた。動力は馬 →
他にも豊富駅から東へ炭鉱鉄道、
幌延南部の問寒別にも軌道が敷かれていた。
次、天北のページ。
※ 「車社会」になる前の北海道は軌道だらけ。リアルタイムで知らず、情報も乏しく、把握しきれていないが、国土交通省 GISホームページ(nlftp.mlit.go.jp/)の路線・駅データに殖民軌道(簡易軌道)のデータが含まれていたので、使わせてもらった。
利尻・礼文
利尻島・礼文島は大きな離島なので別エリアにまとめるべきだが、少し触れておこう。
利尻空港は札幌(丘珠)の便、季節運航で札幌(新千歳)便がある。
礼文空港は長らく休止中なのでアクセスは船。
船は稚内港から
ハートランドフェリー →
が出ている。
利尻-礼文間の航路もある。
利尻島のフェリー発着港は北部の鴛泊(おしどまり)、西部の沓形(くつがた)。
利尻島は島全体が1つの山。利尻山(利尻富士)。標高1721m。
ガイド本に「上り5時間」とあるので、体力あるうちに行きたい所の1つ。夏でも天候に恵まれないと大変寒いらしい。
礼文島のフェリー発着港は南部の香深(かふか)。
礼文島は海・花見ながらのハイキングが人気の細長い島。
最高峰は礼文岳。標高490m。
島北部の船泊は最北の縄文遺跡で有名。古くから交易拠点。
オホーツク文化期の遺跡もある。
その他 Link、
宗谷本線
稚内 … 豊富 … 幌延 … 音威子府 … 名寄 … 旭川
宗谷バス
利尻島・礼文島 路線バス有り
沿岸バス
道央自動車道 士別剣淵IC → 国道40号 R40 ← 名寄、音威子府、幌延、豊富、稚内
Linkいろいろ
稚内 Wakkanai/豊富 Toyotomi/幌延 Horonobe/礼文 Rebun/利尻 Rishiri/利尻富士 Rishirifuji