神奈川のエリア分けは丹沢山地の西、相模原北西(緑区)を残すのみ。今回は西丹沢<山北>・北丹沢<津久井>エリア。
丹沢湖、玄倉川
JR御殿場線谷峨駅、道の駅山北から河内川沿いを北進、坂道上ってトンネルを抜けると丹沢湖。
1979年、三保ダム完成。小学校の時のダム見学は宮ヶ瀬ダム完成前だったので、丹沢湖/三保ダムだった。
丹沢湖も宮ヶ瀬湖も落合集落が沈んでいる。
・ 丹沢湖記念館/三保の家
三保の家は水没した世附の民家を移転。復元
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毎年11月、丹沢湖マラソン開催。紅葉が見頃の時期。
湖畔1周コース約10km。本部・ゴール地点は岬にある学校。
玄倉川・ユーシン渓谷
丹沢湖の東は玄倉(くろくら)川。
南は大野山(「南丹沢」エリア)、西は世附(三国山稜エリア)に分けた。
湖東端の玄倉まで車で入れる。バス(富士急湘南バス)も乗り入れている。
玄倉にあった丹沢湖ビジターセンターは、2015年3月閉館。
玄倉から先、玄倉川沿いの玄倉林道は一般車両通行止め。
ユーシン渓谷という名で知られ、秘境。
- 玄倉 … 仏岩/新青崩隧道 … 玄倉ダム「ユーシンブルー」 … ユーシンロッジ
歩行者は通行可だったが、2023年8月確認時点、不可になっている。安全対策が必要なため。
近年日本全国大雨多発で、林道・山道は荒れていく一方。往復登山ではない場合、稜線・尾根から迂闊に下って林道通行止めだと大変なことになるので事前の情報確認絶対必要。
(今後復旧・通行可になって)歩く場合、ヘッドランプ必携。トンネル内歩くため。
玄倉からユーシンロッジのコースタイムは約3時間。
一応、ユーシンロッジは休業扱い。
ユーシンは幽深、幽シ~ンの印象だが、漢字で書くと湧深ないし湧津であるらしい。
行きづらくなって久しいが、車が入れた昔、ユーシンロッジの先の熊木沢出合から登って主稜線を周ることができた。
・ 熊木沢出合 - 塔ノ岳 - 丹沢山 - 棚沢ノ頭 - 熊木沢出合
など。
今は一般コースではなくなって、昔よりも荒れている。
丹沢主稜線(西)
神奈川最高峰・蛭ヶ岳。標高1673m。
蛭ヶ岳から丹沢山、塔ノ岳方面は表丹沢エリアに分けた。
秦野方面(大倉、ヤビツ峠など)から塔ノ岳経由で蛭ヶ岳まで縦走する場合、どこかで1泊必要になるであろう。
塩水橋から堂平、丹沢山経由ならば日帰り登山も可能だが、マイカーで(運良く?)駐車できないと難しい。
ユーシン・熊木沢出合から
熊木沢 - 蛭ヶ岳 - 棚沢ノ頭
を周回するルートもあったが、熊木沢は廃道化。
津久井の青根から姫次(ひめつぐ)経由が蛭ヶ岳登山の最短ルート。
蛭ヶ岳山荘(kitatan.com/hirutop.html)
- 表丹沢(丹沢山など) ← 蛭ヶ岳 - ミカゲ沢ノ頭 - 臼ヶ岳 - 神ノ川乗越 - 金山谷ノ頭 - 金山谷乗越 - 檜洞丸 - 熊笹ノ峰
- 熊笹ノ峰 - 大笄(大コウゲ) - 小笄(小コウゲ) - 犬越路
西丹沢のもう1つの人気の山は檜洞丸(ひのきぼらまる)。標高1601m。
蛭ヶ岳~檜洞丸縦走のコースタイムは約3時間。
神奈川第2が檜洞丸、第3が大室山、第4が丹沢山。
より厳密には、
2 不動ノ峰 1614m
3 鬼ヶ岩ノ頭 1608m
4 檜洞丸
5 棚沢ノ頭 1590m
6 大室山
7 丹沢山
になっている。丹沢大山自然再生委員会HP参照。
2、3、5は蛭ヶ岳と丹沢山の間のピーク。
檜洞丸の主な登山ルートは、
- 中川 西丹沢ビジターセンター - ゴーラ沢出合 - ツツジ新道 - 檜洞丸
- 津久井 神ノ川園地(日陰沢橋、長者舎) - 矢駄(ヤタ)尾根 - 熊笹ノ峰 - 檜洞丸
※ 8 熊笹ノ峰 1523m
ツツジ新道は、5月-6月頃、シロヤシオ、トウゴクミツバツツジの花が見られる。
春は登山口近くでミツマタ。
檜洞丸山頂まで登りコースタイム3時間-3時間30分。結構長い。
神ノ川(かんのがわ)から矢駄尾根のほうが少しコースタイムが短い。最初から急登が続くが、そのうち緩くなる。ブナの大木が現れて、気分良く登れる。
檜洞丸山頂付近はバイケイソウでいっぱい。
山頂から犬越路側(熊笹ノ峰側)へ少し下ると好展望。
山北 中川川
丹沢湖から北は中川川(河内川本流)。
中川温泉は西丹沢の中心集落。
温泉宿数軒と町営の「ぶなの湯」がある。
夕方入れなかったことがあるので、営業時間要確認(受付5時、6時ぐらいまで)。
川沿い散歩できる。夏は川遊びで賑わっている。
山北は小田原との結びつきが強そうだが、中川温泉は武田信玄の隠し湯。
西丹沢・北丹沢には北条軍(相模)と武田軍(甲斐)が争った歴史がある。
中川温泉から北の道は見通し悪いカーブがあるので運転注意。
抜けると箒沢集落。
犬に吠えられながら坂道上る。
民宿がある。箒沢荘。
熊野神社の大杉・箒杉。推定樹齢約2000年。高さ45m、胸高周囲12m。
かつて丹沢集中豪雨(1972年)の際、土砂崩れを食い止めた、とある。
この大杉の下(下の県道脇)に水が出ていて、通るたびに汲んだ。
大杉の下に茶屋がある。箒杉茶屋
追)県道向かいにオートキャンプ場 KINOBA
大杉の上には展望台がある。スギ林の中を歩く。
3月、黄色い花粉がびっしり。
スギ花粉 風吹くたびに 宙を舞う
箒杉の種子も屋久杉に続いて宇宙を旅しました。
スケール大きな生き物です。
もとは箒沢から石棚山経由のルートが檜洞丸登山のメインルート。
※ 玄倉~石棚山のルートもある。西丹沢県民の森
- 箒沢 - 西丹沢ビジターセンター
バス(富士急湘南バス)はもう少し奥の西丹沢ビジターセンター(旧西丹沢自然教室)まで乗り入れる。奥箒沢。
HP見たところ日暮れ時まで便があるが、以前最終便乗り遅れた人運んであげたこともあった。時刻表要確認。
ビジターセンターの駐車スペースは結構あるが、県HPによると満車になることも多く注意喚起が出されている。
ビジターセンターから東は檜洞丸方面(上記のツツジ新道)。
西は畦ヶ丸方面。
畦ヶ丸への登り口から分かれて本棚・下棚の滝までぶらり歩くこともできる。
ビジターセンター周辺、キャンプ場が点在。
ビジターセンターからもう少し奥まで車で行ける(が、停められないかもしれない)。白石林道。
用木沢出合から
・ 犬越路、大室山
・ 白石峠、加入道山
へ登るルートに分かれる。周回も可能。
大室山、加入道山は甲相国境尾根。北は山梨県道志村、道志山塊。
犬越路
津久井 北丹沢
表丹沢に対して主稜線の北が裏丹沢。今は北丹沢という呼び名が定着している。愛称=キタタン。
津久井・青野原から大室山へ続く尾根道が東海自然歩道に指定されており、途中、焼山、黍殻山、袖平山を通る。
一般には馴染み薄い山々かもしれないが、袖平山は標高1432mあって、
・ 津久井・青根
・ 神ノ川園地
から登るルートがある。
青根から登るルートは、八丁坂ノ頭、姫次を経由。
姫次が標高1433mで東海自然歩道の最高所とのこと。
姫次から正面に見える山は檜洞丸。遠いと感じる。
一方、姫次から蛭ヶ岳までのコースタイムは2時間弱。袖平山往復で蛭ヶ岳には行かなかったが、十分往復できそうに思えた。
青根
蛭ヶ岳登山の最短ルートで重要な登山拠点。
残念ながら
・ 鶴屋旅館が2020年閉館(2019年の台風被害の影響)
・ 東野-藤野やまなみ温泉のバス廃止(現在、菅井地区乗合タクシー)
東野は青根の中心集落。
諏訪神社の大杉がある。推定樹齢約700年。高さ45m、胸高周囲12m。
のどか。時間が止まったような感じ。
過疎化しているのは実感できる。
2020年3月には青根小・中学校が閉校。
バイパスができれば立ち寄る人が少なくなるし、
市町村合併もプラスだったとは言いがたい。合併すると情報発信などの機能が合併先の市の中心部に遷って、かえって発信力が弱くなる地域も出てくる。
バスだと橋本駅から三ヶ木乗り換えで1時間以上かかるうえ本数も少ない。
一方、中央自動車道 相模湖ICからは車で約30分、藤野駅からもバスで約30分(だった)。
南北方向に力を入れれば高尾山に登る人(年間登山者数世界一)を呼び込めると思うが……。
東野から藤野側へ坂道下ったところに「いやしの湯」/緑の休暇村センター(www.iyashinoyu.org/)。宿泊可能。
近くに道志ダム/奥相模湖がある。
青根の奥、神ノ川園地(日陰沢橋、長者舎という案内もある)まで車で入れる。神ノ川(神之川)林道。
2019年の台風被害の後、途中の釣場までしか行けなかったようだが、今年(2023年)6月、神ノ川園地まで復旧開通。
道志みちからの入口を通り過ぎないよう注意。
うらたんざわ渓流釣場の手前にエビラ沢の滝。
全般的に山北側よりも悪路。
神ノ川園地には神ノ川ヒュッテ(kitatan.com/kantop.html)があり、
・ 袖平山
・ 犬越路
・ 檜洞丸(上記の矢駄尾根)
に登るルートがある。
さらに犬越路林道へ続いているが、神ノ川園地から先は一般車両通行不可。
青野原
道志みち(R413)を通るたびに「いい所だなあ」と思う。
道志川からかなり高い所に橋が架けられていて、
険しいはずなのに険しくなくのどか。
南へ一山越えると宮ヶ瀬湖の鳥屋。
津久井湖/城山(南高尾~相模原エリアに分けた)へつづく。
その他 Link、
- 神奈川県 県央地域 県営林道通行止め等情報 → www.pref.kanagawa.jp/docs/u5r/cnt/f550/p6667.html
自然公園歩道情報 - 丹沢大山エリアの登山道通行情報も要確認
谷峨駅、山北駅、新松田駅から富士急湘南バスで玄倉、西丹沢ビジターセンター