5月は寒くもなく暑くもなく快適な季節。
眠くなるけど。
まもなく梅雨・豪雨、そして猛暑。
世界中、大雨・洪水、猛暑・山火事のニュースが目につくのが気がかり。
さて、
目下、太陽の活動が活発。
先日、世界中、中緯度の地域でもオーロラが見られて(低緯度オーロラ)、
日本でも北海道などで観測された。
オーロラは太陽から吹き出した太陽風が地球の高層大気と衝突して発光する現象。主に極地方で見られるので、極光とも。
太陽の活動が関係しているので、この機会に太陽について少しまとめた。
太陽観測
2006年、JAXA 太陽観測衛星「ひので」SOLAR-B 打上げ。
今なお運用中。
- 国立天文台 NAOJ 太陽観測科学プロジェクト(solarwww.mtk.nao.ac.jp/jp/ssobs.html)
科学衛星「ひので」 HINODE(hinode.nao.ac.jp/) - NASA SDO Solar Dynamics Observatory(ソーラー・ダイナミクス・オブザーバトリー)(sdo.gsfc.nasa.gov/)
SDOは2010年打上げ。
太陽の最新の画像が見られる。
▼ ひので/XRT X線画像(太陽全面) 2024/05/11
※ XRT:X-Ray Telescope、MSU:Montana State University
衛星「ひので」以前の太陽観測の“本山”は、乗鞍岳(長野・岐阜)の国立天文台 乗鞍コロナ観測所。
※ 衛星「ようこう」SOLAR-Aも1991年-2001年太陽観測
ここ数年は別のイメージにのっとられているが、
コロナと言えば太陽。
太陽の一番外側の大気がコ・ロ・ナ。
外から内へ
大気(ガス)
コロナ
彩層
光球
コロナは光球よりも暗い。
一方、太陽表面の光球面より外層のコロナのほうが遥かに高温。まだ完全には解明されていない。
光球面(太陽表面)が6000℃
コロナが100万℃超
・ 太陽表面で大爆発 = フレア Flare
・ 宇宙空間へプラズマ(コロナ・ガス)の塊放出 = コロナ質量放出 CME Coronal Mass Ejection
※ プラズマは超高温で原子核(陽子、中性子)と電子が電離した状態のガス。高エネルギー
太陽の成分は、ほとんど水素とヘリウムで、水素の原子核=陽子(プロトン)なので、主に陽子(+)、電子(-)に電離
周辺よりも温度が低く黒く見える斑が黒点。
太陽フレアは黒点周辺から発生。
太陽の活動周期は黒点の数などから約11年。
10年未満、12年以上の時もある。
黒点が多い時期が活動活発な極大期。
2019年末が極小期で、第25周期の始まり。
第1周期(黒点観測開始)は250年以上前(18世紀半ば)。
2025年頃が当初の極大期の予想で、
もう既に活動活発。
前の周期の始まり・極小期は2008年末。
今回以上の規模の太陽フレアは2003年に発生。
衛星「ひので」やSDOによる太陽観測は地球の周りから。
2018年打上げのパーカー・ソーラー・プローブは太陽に接近して観測。2021年に史上初めてコロナ通過。運用中。
NASA 太陽探査機 パーカー・ソーラー・プローブ Parker Solar Probe(parkersolarprobe.jhuapl.edu)
日本の次期太陽観測衛星 SOLAR-Cは、2028年度打上げ目標。
宇宙天気
太陽フレア - コロナ質量放出 CME - 太陽風(高エネルギーのプラズマ流)。
太陽風のほかX線などの放射線も宇宙空間へ。
太陽も自転していて、タイミングが合ってしまうと地球直撃。
太陽フレアに伴う高速の太陽風は2日ほどで地球到達。
太陽フレアの規模は大きいほうからXクラス、Mクラス、Cクラス、Bクラス、Aクラスの順。
Xクラスのフレアは、無線通信網、電力網、宇宙活動などに悪影響起こす可能性がある。磁気嵐。
よって宇宙にも天気予報がある。
- 情報通信研究機構 NICT 宇宙天気予報(swc.nict.go.jp/)
太陽フレアAI予報システム DeepFlareNet(defn.nict.go.jp/)
AuroraAlert
などなど - NOAA 宇宙天気予報センター SWPC Space Weather Prediction Center(www.swpc.noaa.gov/)
上記NICT 宇宙天気予報HPの臨時情報によると
5月8日-11日にかけてXクラスの太陽フレア8回発生。
5月11日、太陽風第一波地球到達。
5月11日発生のX5.8が最大。
追)5月15日発生のX8.7が最大。
宇宙天気予報は、専門的な用語が並んでいるので難しそうだが、
今後、見る機会が増えるかもしれない。
日に日に社会はデジタル化。
遠くない将来、社会が麻痺
なんてことも。
試される時が来るたろう。