【小笠原エリア】 沖ノ鳥島

JAPAN(日本)

 国土交通省 関東地方整備局 京浜河川事務所HP(www.ktr.mlit.go.jp/keihin/)に多摩川、鶴見川、相模川と並んで沖ノ鳥島があるので、まとめてみた。

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nanto-iouto-日本の島

 沖ノ鳥島は日本最南端の島。
 『日本唯一の熱帯気候』。

 八丈島・青ヶ島の南方に鳥島という島があり、小笠原諸島を越えてずーっと沖に沖ノ鳥島。
 南鳥島は小笠原諸島の南ではなく東。日本最東端。
 沖ノ鳥島は火山列島(硫黄列島)の真南ではなく南西。紀伊半島の真南。
 大東諸島(沖縄県)の南東。

 伊豆・小笠原[・マリアナ]弧の西方、九州-パラオに連なる海嶺(九州パラオ海嶺)上の島。

 沖ノ鳥島はリーフ(環礁。より正確には[準]卓礁)。
 リーフ内にある2島の総称。
 北小島 = 東京都小笠原村沖ノ鳥島1番地。
 東小島 = 東京都小笠原村沖ノ鳥島2番地。

JAXA だいち衛星画像 2007年

 今は上の写真といくつか変わっている。新しい写真は国土交通省~京浜河川事務所のパンフレット表紙や東京都の国境離島HPなどで見られる。

 島影はー
 見えない。

 1987年からコンクリート護岸および消波ブロックで覆われて(保護されて)円状の陸地と化した。
 1987年までは海面から岩=島がニョキッと出ていた。

 岩=島の大きさは、
 北露岩=北小島 > 東露岩=東小島。

 北小島と東小島の間に見えるもう1つの円状の陸地は観測所基盤と呼ばれる人工島。
 船着場と(緊急時の)ヘリポート。

 かつて南露岩=南小島もあったが、1930年代後半に消失したとのこと。
 ちなみに沖ノ鳥島が日本の領土となったのは1931年。

 リーフ内には小島や観測所基盤の他、観測施設もある。
  気象観測、灯台。
 老朽化したので旧観測施設の東隣に新観測施設建設。灯台も移設。
  2020年、観測施設更新(旧観測施設は撤去)・観測所基盤復旧完了。

 他に桟橋(港湾施設)もある。
 2014年に大きな事故が起きて広く知られることになったが、
 リーフ内の船着場ではなく、リーフの西の外側に造られている。
 国土交通省のパンフ表紙の全景写真には写っていないが、
 国土地理院の地形図には描かれている。

 さらに
 桟橋からリーフへ臨港道路造って、
 周辺海域からコバルト・ニッケル採掘して、
 ……。

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平和な太平洋

 沖ノ鳥島の小島の外周は100mに満たないが、
 国際法(国連海洋法)上、自然の陸地が満潮時に海面上に出ていれば島。

 「島ではない岩」だとEEZ(排他的経済水域)200カイリ(海里)を設定できない。

 沖ノ鳥島があることでEEZ面積が約42万km2増。
 北東、北西で隣のEEZと少し重なっている。全く重なっていない南鳥島のEEZ面積は約43万km2
 何と日本の領土面積約38万km2を上回る。
 (日本列島を丸めると小さく見える)
 下の地図は海上保安庁HPから拝借。

海上保安庁HP … 日本の領海等概念図(www1.kaiho.mlit.go.jp/ryokai/ryokai_setsuzoku.html)

 で、沖ノ鳥島のEEZ内にチャイナやタイワンが島ではない、岩だ岩だと言いながら侵入してきた。

 まあ、確かに岩だよなとは思う。実のところ沖ノ鳥礁という名のほうが実態と合っている。
 だが、岩でもあり、やはり、島でもある。
 国際法上の「島ではない岩」は、満潮時に沈んでしまうような岩が該当する。
 人が居住できない「岩のような島」となれば、例えば鳥島の南のソーフ岩などがイメージされる。
 だが、国際法の条項は太平洋に多くみられるリーフまでは想定されていないように思える。

 沖ノ鳥島の場合、リーフの外周が約11kmあり、リーフ内の面積は約5.78km2。尖閣諸島(沖縄県)の島々よりも大きい。
 サンゴ増殖プロジェクトがうまくいけば、将来、岩とは言わせない島になる可能性もある。

 逆に今後、海面が上昇して沈んでいく可能性もあるが、
 仮に沈んだとして、歴史的に無関係な第三国が岩だ岩だと口出しするようなことでもあるまい。

 結局、南シナ海の島々=岩々についても多くはリーフ内なので島か岩か問うたところで大して意味をなさないのが実状。
 もっとも南シナ海の場合、周辺の国々が領有権を争っているので沖ノ鳥島とは全く異なる。
 この争奪戦は陸地がなかったとしても海底資源があれば繰り広げられる。

 今後、チャイナなどの船が沖ノ鳥島のEEZ内に侵入してくる頻度が増えたり、尖閣諸島のように年中張り付くような事態も起こりうる。
 日本の安全保障の考えが甘かったがゆえに引き入れてしまった側面もある。
 「自由で開かれたインド太平洋」など「排他的」と真逆な文言を連呼し続けていると、勘違いさせたり、つけ込まれてしまうだろう。

 昨今の動向をみれば、チャイナのTPP加盟はダメだろう。加盟していないアメリカが包囲されるような構図になるからムリだろう。

その他 Link、

 研究調査に携わるか、建設工事の作業員になれば、もしかしたら上陸できるかもしれない。

 2022年1月、沖ノ鳥島南東の海底地形「ゴジラメガムリオン地形区」、国際承認。
 さらに2023年2月、地形区内の海底地形名、追加承認。

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ふシゼン
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