富士山よりも都心に近い活火山・箱根山。
富士山よりも余程活動が活発だが、大噴火のイメージはあまり湧かない。
2015年の小噴火が観測史上初めての噴火。
火山防災マップは、箱根町HP … 箱根町火山防災マップ(www.town.hakone.kanagawa.jp/index.cfm/10,0,46,167,html)から。
かつて九州・阿蘇のカルデラ、その中を走る鉄道(南阿蘇鉄道)、噴煙上がる中岳を眺めながら、いい所だなと感慨に浸っていたものだが、
よくよく思えば、箱根も外輪山に囲まれて、鉄道(箱根登山電車)が走って、中央火口丘から白煙が上がっている。
箱根山の主な中央火口丘は駒ヶ岳、神山、冠ヶ岳。
その南の二子山、大涌谷の北の台ヶ岳なども含めて中央火口丘群。
駒ヶ岳
駒ヶ岳山頂まで
- 箱根園から駒ヶ岳ロープウェー
箱根ロープウェイ終点・桃源台からの船は箱根園に寄航しない。
桃源台の南の湖尻からの船が寄航する。 - 防ヶ沢 - 防ヶ沢分岐
防ヶ沢は湖尻と箱根園の間。箱根園から歩く。 - 早雲山駅 - 早雲山分岐
のルートがあるが、
2015年の小噴火以降、ロープウェーによる山頂往復のみ通行可。
▼ 駒ヶ岳ロープウェー 駒ヶ岳頂上駅から芦ノ湖
駒ヶ岳頂上駅は見た目廃墟っぽい。遠くからも見える。
もう1つ
- 大涌谷[駅] - 大涌谷分岐
のルートもあるが、こちらは2015年以前から長らく通行不可。
駒ヶ岳山頂はだだっ広い。
高原に来ました、という感じ。
▼ 箱根[神社]元宮
神山
2015年以降、駒ヶ岳~神山、冠ヶ岳および周辺のハイキング・ルートは通行止めのまま。
通行可否は最新の情報で要確認 → www.pref.kanagawa.jp/docs/j8g/cnt/f532566/
- 防ヶ沢分岐 - 神山 - 冠ヶ岳 - 大涌谷分岐 - 早雲山分岐 - 防ヶ沢分岐 ・・・ 周回
登ったのは2015年よりも前。
その時は時計回りに周回した。
▼ 防ヶ沢分岐から駒ヶ岳
▼ 防ヶ沢分岐から神山
▼ 5月。ミツバツツジが至る所咲いていた
箱根山中最高峰が神山。標高1438m。
火の神でしょうか。
見晴らしは良くない。
冠ヶ岳は途中分岐道を5分。
大涌谷から目にする「とんがり山」が冠ヶ岳。神山の一部と言えば一部。
▼ 大涌谷分岐近くにイワカガミが群生していた。ブレ
後半半周は高低差の少ないルート。
コース全般危険な箇所はなく、結構賑わっていた。
大涌谷から登れるようになったら再び、と思っていたら逆に全域通行止めになってしまった。
またいつの日か。
かつてあったケーブルカー
かつて駒ヶ岳山頂まで駒ヶ岳ケーブルカー(伊豆箱根鉄道)があった →
2005年8月31日、営業終了。
上のほうは結構急だった。最急勾配27°。
49%だと26°だから26°-27°くらい。
▼ 昔のパンフ表紙
駒ヶ岳山頂駅跡は、相模湾展望広場。
▼ ありし日の駒ヶ岳山頂駅
▼ 駒ヶ岳登り口の駐車場から駒ヶ岳
箱根山火山史
[小]噴火 [2015] ・・・ 観測史上初
早雲地獄地すべり - 土石流被害 [1953]
大涌谷地すべり - 土石流被害 [1910]
12世紀後半-13世紀頃 大涌谷 水蒸気爆発
約2000年前 神山 水蒸気爆発
約2900年前(約3200年前) 最後のマグマ噴火
神山の山体崩壊跡から冠ヶ岳[溶岩ドーム]誕生
北西へ火砕流
約3100年前(約3400年前) 神山 水蒸気爆発
神山から北西へ山体崩壊
仙石原堰き止め
芦ノ湖が現在の形になる
約5000年前(約5700年前) 二子山[溶岩ドーム]誕生
約7000年前(約8000年前) 神山[溶岩ドーム]誕生
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( )内の緑色は、
産業技術総合研究所 活火山データベース参照。
青色は、
『伊豆・小笠原弧の衝突 - 海から生まれた神奈川 / 藤岡換太郎・有馬眞・平田大二編著 / 2004 / 有隣堂』参照。
なお、こちらの本によれば、
箱根山のマグマ噴火は、国府津-松田断層の活動時期とよく一致している、とのこと。