2024年1月20日に月面着陸達成したSLIM(スリム)。続き。
1月25日の続報で月面およびSLIMの画像が公開されて、思っていたよりも多くデータ取得できていたようで、めでたしめ、でした。JAXA自己採点100点中63点。
▼ 記念すべき第一歩
ズコッ。ドンマイ。
SLIMは理想(正常の着地姿勢)から90°転がりすぎたようで、メインエンジンの噴射口が上を向いた状態。太陽電池パネルは横(西向き)。
ライブ配信で見たままの姿勢だった。
上のSLIMの画像はLEV-1撮影ではなく、LEV-2(SORA-Q)撮影の画像。LEV-1経由で地球へ直接送信。
▼ 変形型ロボット LEV-2(SORA-Q)
大きさ10cmぐらい。
SLIMから飛び出てコロコロ転がって、変形してSLIM撮影して、
まさしく離れ業。
SLIMのピンポイント着陸は当初目標の55m東。100m以内達成。
高度50m付近まで正常に降下。『非常に良好』。
着陸目標の10m程度以内達成。
あとは障害物回避・安全性優先。
高度50m付近でホバリング中に突如メインエンジン1基異常。
「2段階着陸」はうまくいかなかったが、
もう1基のメインエンジンは正常で、ゆっくり接地。『接地時の降下速度は秒速1.4m程度』。
初の快挙だし、めでだしめでた、の88点でも良いくらい。
メインエンジンの異常については、『メインエンジン自体ではない何らかの外的要因』。
調査中。
お月見
新年明けて大変なニュースが続いているが、
たまには明るいニュースもないと。
早速、「神酒(みき)の海」のキリルス・クレーターを探した人もいたのでは---。
1月24日-28日がほぼ満月(26日が満月)。
双眼鏡があると結構見える。
▼ 和歌山県紀美野町立みさと天文台 月の写真のページ(www.obs.jp/gallery/moon/)から月齢15.5、撮影日時: 2015/7/31の写真
「神酒の海」は上の写真の右下。
中央やや左上がコペルニクス・クレーター。
下のほうに見えるのがティコ・クレーター。
SLIMの位置は宇宙科学研究所のページ(www.isas.jaxa.jp/topics/002261.html)の画像1など参照。
地球は東へくるくる高速で自転しているので、太陽も月も東から昇って西へ沈んでいく(ように見える)。
月の自転周期は27.3日とゆっくり。公転周期と同じ。
地球が1日360°1周する間、月は1日約13°(=360°/27.3)東へ動いている。
よって1日(地球自転1周)後に見る月の位置は同じではなく少し東へずれていく。
言い換えると同じ方角、たとえば東の空に月を見る時間帯が、日に日に日中から夕方、夕方から夜中、と遅れていく。
新月の時は、太陽と共に早朝東から昇って夕方西へ沈む。
月齢0。地球からみて月が太陽方向にある時。見えない。月の裏側を太陽光が照らしている。
満月の時は、夕方東から昇って早朝西へ沈む。
月齢14-15くらい。月の表側が太陽光を受けている。
新月 - 半月・上弦 - 満月 - 半月・下弦 - 新月
の周期(サイクル)。
- 国立天文台 暦計算室(eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/)
1月28日の月の出は夜。19時-20時くらい。以降、だんだん月が欠けて、月の出も夜遅く、真夜中、……と遅れていく。
今、SLIMの西向きの太陽電池パネルに陽が当たっていて、
2月1日に現地日没とのこと。
2月3日が半月・下弦。
SLIM生きているか---。
追)生きていました