小田急小田原線 秦野駅からヤビツ峠へ向かうバス(神奈川中央交通)は、大半が手前の蓑毛(みのげ)まで。
ヤビツ峠行きは本数が少ないうえ混み合って乗れない可能性もある。
2020年1月調べで、
2023年8月調べで、
土・日 --- 7:20、7:44、8:24、9:04、14:30、15:35。
平日 --- 8:25、14:50。
ヤビツ峠からの下りは、15:39、16:46が最終(平日は15:46が最終)。
しくじった場合は、蓑毛からヤビツ峠まで登山。車道ではなく登山道がある。
車は、
《東名高速道路》 ← 秦野中井IC → 《14-71、》 ← 名古木(ながぬき) → 《14-70》 ← 蓑毛、ヤビツ峠
など。
R246の名古木から坂(14-70)を上って行くと小蓑毛、蓑毛。
宮ヶ瀬方面からも14-70を通って来れるが、狭い。谷側になるせいか、ヤビツ峠から宮ヶ瀬へ抜けるよりも狭く感じる。
蓑毛
蓑毛からの山歩きは、
- 蓑毛越経由で大山山頂へ向かう裏参道
- ヤビツ峠への登山道(柏木林道)
の2ルートある。
ヤビツ峠発の最終バスに乗れなかった場合、蓑毛まで柏木林道を下れば、暗くなっても秦野行のバスが出ている。
コースタイムは約1時間。
突然の雨 --- 「傘がない」。そんなヤマトタケル(日本武尊)に村人が蓑を献じたところ、たいへん喜ばれ、以来この地はミノゲ……。
大山周辺には古代から神々人々が集まり、蓑毛には奈良時代、大日堂が建てられた。
はじめ海老名に建てられた相模国分寺が火災などで廃れた後、蓑毛が国分寺になったという説もあるようだが、同じ大住郡でも国府があった(とされる)平塚からは少し遠い。
ただ、鎌倉以前、蓑毛~大山寺が相模における仏教の中心的位置を占めていたようだ。
蓑毛、大山寺、日向薬師のうち蓑毛が一番賑わっていた時代もあったという。
さて、蓑毛に着いてどこか駐車できないか---と“空いていた”スペースに車を停めて見回していたら、タイミング悪くバスが現れてパッシング・ビームを浴びてしまった。
退散。
後で調べたら「みのげマス釣りセンター」に(空いていれば)停められるとのこと(釣り客優先、有料)。
菜の花台
蓑毛からヤビツ峠へ向かう途中のヘアピンカーブに菜の花台という展望スポットがある。
秦野の街並みを見渡すことができる。
ある日ヤビツ峠から下って菜の花台に入ろうとしたら満車で入れなかった。仕方なく通り過ぎて、その先にあった待避スペースに停まったら、「さあ登りなさい」と言わんばかりの階段があった。
浅間神社の神様のお導き。街並みを眺めながら、おやつ。
近年、菜の花台と並ぶ夜景スポットとして知られつつあるようだ。
菜の花台からヤビツ峠までは対向車注意区間。見通し悪いカーブがある。
ヤビツ峠
ヤビツは漢字で書くなら「矢櫃」。まず見掛けることのない表記だが、矢櫃が見つかったという旧ヤビツ峠は現ヤビツ峠の西の岳ノ台方面。
標高761mの現ヤビツ峠には、そこそこ広い駐車場 P/トイレがある。
※ 時期・時間帯によっては満車で入れないこともある
少し離れているが、富士見橋、菩提峠にもP有り
Pから道路を挟んでヤビツ峠売店がある。
訪れた時は開いていないことのほうが多かったが、開いていると賑わいスポットになる。
かつてPの上(大山へ登り始めてすぐ上)にヤビツ山荘があった。いつも閉まっていたが、山荘前のベンチで一服してから帰路についていた。もう今はなくなってしまった。
追)同じ場所に2021年3月、ヤビツ峠レストハウスOPEN
大山と反対側の三ノ塔登山もお奨め。
ヤビツ峠から大山山頂
- ヤビツ峠 - イタツミ尾根 - ヤビツ峠分岐(25丁目) - 大山山頂
ヤビツ峠からしばらくは比較的なだらかな林の中を歩く。
途中、休憩スペース有り。
春岳山の手前から様相が変わってきて、岩が露出し始める。
次第に急になっていくが、このイタツミ尾根を登りきると(大山ケーブルカーからの)表参道と合流する。25丁目。
道中最も見晴らしが良いところ。
27丁目の銅鳥居をくぐって、大勢の登山客と先を競い合うように階段を登る。
石鳥居をくぐると28丁目・山頂。標高1252m。
登りコースタイム約80分。
山頂には阿夫利神社、山頂茶屋があってそこそこ広いが、既にほとんどのスペースが陣取られていた。
霞んでいたこともあって、小休止しただけで下山した。
しかし
なんと
次に登った時、神社の裏までまわってみたら
ああ、だだっ広い広場があったんだ……
▼ 相模湾方面
さらにトイレの裏手へまわれば、塔ノ岳、丹沢山など好展望。
▼ 富士山
富士山ー丹沢山のパノラマ写真は、こちらのページ。
そのまま歩を進めて下っていくと先程登ってきた登山道に合流。再び上って鳥居をくぐって山頂へ周回。
途中、地元の人が使うような小道が分かれていた。
山頂真西の諸戸[山林事務所]とつながっている(らしい)。
東日本大震災最中の3月に現実逃避がてら登った時も結構賑わっていた。考えることはみな同じかな……。
※ 山頂にある石灯籠が一部倒れていた
アンテナの修理も行われていた
大山は道中変化があって山頂からの見晴らしも良いので、登る人が多いのも頷ける。
ただ、低山と思ったことはない。急な箇所もあって結構ハード。
主要ルート上であれば特に危険な箇所はないが、近年(特に表参道で)下山中の転倒事故が増えている、とのこと。
焦らず気を抜かず下ろう。