当ブログでは数式を表記する場合、
上付き、下付きの文字は極力HTMLのタグ <sup> </sup>
、<sub> </sub>
で済ませて、
分数も極力スラッシュ /で済ませたいと思っているが、
稀に限界を感じることもある。
例えば、ごみごみした分数だと/では区切りが分かりにくくなる。
ルート記号(√)やベクトルもルビを使うなどして表示してみたが明らかに変。
行列も横点々と縦点々は各々…や:で何とか代用できるが、斜め点々は……。
しかし、今はMathJax (www.mathjax.org)がある。
前回、√をキチンと表示すべく初めてWordPressで使ってみた。
いくつかのHTMLページではブログ開始前から少しばかり使っているが、WordPressでもプラグインをインストールすれば手軽に使えることを知った。
※ AMPサイト化している場合、別途対処が必要
基本的にTeX、LaTeXと同じ記法。
分数は、\frac{x^5-x^3-1}{1-\frac{1-y}{1-z}}
$$ \frac{x^5-x^3-1}{1-\frac{1-y}{1-z}} $$
n√xは、\sqrt[n]{x}
$$ \sqrt[n]{x} $$
ベクトルAB、ベクトルaは、
\vec{AB}
、\boldsymbol{a}
$$ \vec{AB}、\boldsymbol{a} $$
といった具合。
¥はバックスラッシュ \と同じ。
HTMLでMathJaxを使う場合、ヘッド部 <head> </head>
に
例えば
<script type="text/javascript" src="https://cdn.mathjax.org/mathjax/latest/MathJax.js?config=TeX-AMS_HTML">
</script>
と入れて、
\( \)
や
\[ \]
の中に記述していけば順次整形変換して表示してくれる。
前者はインライン、つまり文章中に表示される。
後者はディスプレイ、つまり一行独立して表示される。
※ 上記の<script> </script>
で指定しているURLはだいぶ前に導入した時のもので、おそらくversion 2。まだ使えているのでそのままだが、最新のMathJaxはversion 3。
最新のURLはMathJaxのHP - Getting Started - Web Integrationを参照。
WordPressでMathJaxを使う場合、いくつかプラグインがあるが、当ブログでは「MathJax-LaTeXプラグイン」をインストールした。
インストール後、有効化。設定はデフォルトのまま。
投稿記事の任意の場所、例えば冒頭に
[mathjax]
とショートコードを入れて、
\( \)
や
$$ $$
の中に記述していけば順次整形変換して表示してくれる。
前者がインライン表示、後者がディスプレイ表示。
TeX、LaTeXといっても知らない人は知らないと思うが、世にWindowsやインターネットが現れる前から使われていたソフトウェア。
※ TeX + 追加機能(マクロ) ⇒ LaTeXなど
文書(テキストファイル)にちょっと手を加えて「○○○.tex」に変えた後、コンパイルすると整形変換されて割と手軽に印刷(プリント)することができた。
いわゆるDTPソフトで、文章中に数式があろうとなかろうと関係なく、度々使わせてもらった。
TeXのeをEにする時は字を少し下げないとダメとか少々気難しい感じだが
$$ \TeX と \LaTeX $$
今も健在。
TeX Wiki(texwiki.texjp.org/)
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今は(10年程前から)MathJaxのおかげでHTMLページでも
LaTeXと同じ記法で書いて
LaTeXと同じように表示してくれる。
MathJaxはJavaScriptライブラリ。
HTML、WordPressのMathJax使用ページを開くとMathJax.jsが読み込まれ、順次整形変換してくれる。
Webフォントを読み込むのと同様、表示に少し時間がかかるが、個人的にはたいして気にならない。
タグを組んだり、数式を画像にしてペーストするのに比べれば断然手間が省ける。
ただし、半角スペースが入っていたり入っていなかったり、ちょっとしたことで表示してくれないので、最初は一発でうまくいかないかも。
今回、WordPressでもなかなか表示されず、「ビジュアル編集」から「HTMLとして編集」に変えたり、いろいろいじっているうちに表示されるようになった。
どうやら<code> </code>
で囲まれていると変換されないようだ。
よく見たら閉じる側の\)
が)\
になっていた。ケアレスミスでした。
とりあえずMathJax使用ページを開いた時にブラウザの画面下に「Processing math……」などが表示されれば、設定のほうは問題ないハズ。
あとはちまちまいじるだけ。
インラインでちゃんと変換されていますか--- \( \bar{O} \dot{K} \)
Σやlimの上付き、下付きの文字もOK。
$$ \sum_{i=0}^{n}x_i $$
$$ \lim_{n \to \infty}x_n $$
行列もOK。
\( A = \left( \begin{array}{cccc} a_{11}&a_{12}&\cdots&a_{1n}\\ a_{21}&\pi&\cdots&a_{2n}\\ \vdots&\vdots&\ddots&\vdots\\ a_{n1}&a_{n2}&\cdots&a_{nn} \end{array} \right) \)
場合分けもOK。
\( G(z) は \begin{cases} 虚 & if z \geq zz \\ 実 & if z \lt zz \end{cases} \)
(PCならば)数式部分を右クリックしてShow Math As - TeX Commandsを選ぶと元の表記が見られマス。