今の時代、ありがたいことに地形図のみならず地質図もインターネットで閲覧できる。
地形図は国土地理院にて。
地質図は産業技術総合研究所(産総研) 地質調査総合センター GSJ(www.gsj.jp/)にて。
20万分の1地質図
一般にはなかなか見る機会のなかった地質図が手軽に見られる。
最初は20万分の1。
産総研 GSJ - 20万分の1日本シームレス地質図(gbank.gsj.jp/seamless/)
凡例が多くてとっつきにくいが、
画面右のボックスに説明が表示される。
活断層も表示できる。
※ 活断層データベース(gbank.gsj.jp/activefault/)
分類(大区分)はその成り立ちから
火成岩
堆積岩
変成岩
の3区分
および付加体。
付加体は移動してきた海洋プレートが大陸プレートの下に沈み込もうとして沈み込めずに衝突・付加した部分。
逆断層の地層。沈み込もうとするプレートの上から付加していくので、付加した岩体は通常とは逆に上の地層のほうが下の地層より古い。
大区分の下に岩相。様々な種類の岩石。より専門的。
あとは年代(形成時代)。
人類のいわゆる有史は
新生代 第四紀 完新世 Holocene
に収まる。
およそ1万2000年前以降が完新世。
完新世の前が更新世。
更新世中期=チバニアン。
第四紀は約260万年前(2.6Ma)以降
人類史のほとんどが
第四紀 Quaternary
に収まる。
恐竜絶滅の約6550万年前(65.5Ma)以降が新生代。
その前は中生代、その前は古生代、……。
詳細は、
20万分の1日本シームレス地質図全国統一凡例(gbank.gsj.jp/seamless/legend.html)参照。
タイルレイヤーも提供されているので、
Leafletで表示させてみた。
例えば、阿蘇山の場合。
呼び出して表示させているだけだが、阿蘇山以外も
おでかけ 【エリア】ページ内の概略図
に付け加えてみた。概略図の右上・メニュー下の「geo」からジャンプ。
タイルレイヤーの説明は「20万分の1日本シームレス地質図」ページの「V2について」の「Web API」。
地表面の地質だけでなく
地層の順序(層序)も分かろうとするなら、
従来の地質図の解説が欲しい。
産総研 GSJ - 地質図カタログ(www.gsj.jp/Map/)
その他
より詳細(大縮尺)の地質図は
5万分の1地質図がある。
また、一部(約20)の活火山については
火山地質図がある。
ベクトルデータ(Shapefile)もある。
なお、火山基本図と火山土地条件図は、国土地理院提供の地図。
他に火山関連では、大規模火砕流[堆積物]分布図が作成・公開され始めた。
シリーズ第1号は、約3万年前の姶良(あいら)カルデラの巨大噴火。今日の鹿児島湾北部。
国内最大規模の阿蘇カルデラの巨大噴火(阿蘇4)の時代・約9万年前は、仮に人類がいたとしても我々現生人類の祖先とは異なる。
日本列島に現生人類(の祖先)がいた時代と重なるのは、
約3万年前 姶良カルデラ(鹿児島湾北部)
約15000年前 十和田カルデラ(十和田湖)
約7000年前(縄文時代) 鬼界カルデラ(大隅諸島)
の巨大噴火。
他にもいろんな地図が見られる。