「砂+水」、液状化現象について

GEO(地)

 3月。もうすぐ春
 と思ったら雪


 今回は液状化現象について。
 映像でしか見たことないが、地震の震動(振動)でみるみるうちに辺り一面水浸しになっていく現象。
 主に埋立地などの軟弱地盤で、沈下したり隆起したり、地盤が波打ったように変形してしまう。

 固体が液体状になって、また固体に戻る。

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砂+水

 前回の千里浜(ちりはま)のドライブウェイは、
 砂の粒が非常に細かく、海水含んで、
 外から力(荷重)を加えると
 固くなる……

 「砂+水」の流体が固体化。
 でも千里浜の砂いじってみると思ったほど固くはない。

 外から急激な力(荷重)を加えると
 表面の水分が内部に吸収されて膨らんで
 固くなる。流動しにくくなる(流動抵抗増大)。
  砂粒同士かみ合った状態。
 力を抜くと元に戻る。

 ダイラタンシー(ダイレイタンシー)[現象] Dilatancy。
  ※ Dilate=膨らむ
    膨らまなくても固くなるダイラタンシーもある

 土木・砂防の本など見るとダイラタント流体とか出てくる。

 千里浜の砂の粒は細かく、大きさが揃っている。
  ※ 千里浜再生プロジェクトの資料によると0.2mm(200μm)未満
    0.1mm以上ならば砂[質]
    もっともっと小さくなると粘土[質]
 含まれる水が少なすぎても多すぎてもダイラタンシー起こらない。
 「片栗粉(カタクリ粉)+水」などでも一定の条件下でダイラタンシー起こる。
  水(流体)の上をタタタタと走る実験など。

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液状化現象

 液状化現象が起こる軟弱地盤は主に砂質の地盤。
 埋立地(干拓地)のほか旧池沼、旧河道など。

 地震の震動(振動)で砂と水が分離し、砂が沈んで水が浮いた状態になる。
 地中に水が戻った後、波打った地表と化す。
 千里浜の砂とは逆のよう。

 地震動でかかる力は上下方向・水平方向繰り返し。
 「砂+水」が固くなるダイラタンシーも起こるはずだが、
 揺れ続けているうちに逆に
 砂と砂の間の水の圧力上昇で砂と水が分離して液状化。表面へ噴き上がる(噴砂を起こす)。
  砂粒同士のかみ合いがはずれる。
 負のダイラタンシーとも。

 大地震のたびに液状化の被害が報告されている。
 今回の能登半島大地震も新潟、富山、石川、福井、
 特に
 ・ 石川県内灘町、かほく市 ・・・ 河北潟の西~北
 ・ 富山県氷見市、高岡市、射水市、富山市
 ・ 新潟市西区
 など。
 概ね震度5強くらい。内灘町は震度5弱。

 軟弱地盤は、
 ・ 揺れが増幅
 ・ 揺れの継続時間が長い
 ・ 水分多く含んでいると液状化の恐れ
   (水分多く含んでいなければ液状化起こりにくい)

 液状化現象のハザードマップは、各自治体が作成・公表していて、
 直接HPにアクセスするか
 あるいは、
 ハザードマップポータルサイトの
 たとえば、
 わがまちハザードマップ(disaportal.gsi.go.jp/hazardmap/) - 災害種別から選択する - 地震防災・危険度マップの公表状況を見る 
の災害選択で、「地盤被害(液状化)マップ」を選択
 - インターネットで公開している自治体(地図の青色)をクリックして
 表示されるリンクから辿れる。
 作成・公表していない自治体も多々ある。

 新潟、富山、石川の3県については、
 国土交通省北陸地方整備局 北陸の液状化しやすさマップ(www.hrr.mlit.go.jp/ekijoka/)
からも見れる。

 河北潟の南の金沢市のほうが北よりも液状化危険度高くなっているが、今回大きな被害は免れたよう。
  予測マップではない。

 津波や土砂災害と違って、人的被害は比較的少なめなので、扱いが後回しにされがち。
 強靭化はもちろん大切だが、
 復興支援が大切。

 Link
  日本建築学会 復旧・復興支援WG「液状化被害の基礎知識」(news-sv.aij.or.jp/shien/s2/ekijouka/)

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ふシゼン
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