北方4島
- 択捉(えとろふ)島
本州、北海道、九州、四国に次いで大きい。
最高峰は西単冠山(西ヒトカップ山)。
以前は散布山(チリップ山)とされていた。
カモイワッカ岬が最北。
- 国後(くなしり)島
択捉島に次いで大きい。
沖縄本島よりもやや大きい。
最高峰は爺爺岳(チャチャ岳) 1822m。
- 色丹(しこたん)島
割と大きい。
利尻島よりも大きい。
- 歯舞(はぼまい)諸島
かつての有人島約5島。
行政上、根室市。
歯舞港は北方領土ではなく訪問できる所 →
以上北方4島(厳密には北方約8島)が南千島。いわゆる北方領土。
択捉島の北の得撫(うるっぷ)島以北が北千島。
カムチャッカ半島、アリューシャン列島へ続く。
冬、厳寒。
発達した低気圧が留まっていることが多い。
西高東低「極東極低」。
千島海溝で地震多発。
大津波の痕跡有り。
活火山。
北へ向かうほど活発。
ヒグマ生息地。
北方領土問題
歴史的にみると
アイヌ人(千島アイヌ)居住地 ・・・ ≠ 「国家」
17世紀頃- 日本(松前藩) アイヌ人と交易
18世紀頃- 日本人、ロシア人 千島探検
1855年- 択捉島以南(南千島) 日本領、得撫島以北(北千島) ロシア領 ・・・ 日露通好条約
1875年- 千島列島全島 日本領 ・・・ 樺太千島交換条約
※ 1905年- 南樺太 日本領 ・・・ ポーツマス講和条約
1945年 千島列島全島 ソビエト(現ロシア)侵攻 ・・・ 第二次世界大戦
1951年 日本 千島列島全島放棄 ・・・ サン・フランシスコ講和条約
択捉島以南(=北方領土)は、第二次世界大戦終戦まで一度もソビエト(ロシア)領になったことがない。
いわゆる「侵略」。樺太、北千島ならば「奪還」と言えるかもしれないが。
現在に至るまで日本はソビエト(ロシア)領と認めていない。
択捉島・国後島が千島列島に含まれるか否かは重要な論点ではない。
一応、地理的にみておくと
択捉島は千島列島に属す。
国後島は千島列島に属すが、北海道の属島でもある。
色丹島と歯舞諸島は北海道の属島。見方によっては千島列島の一部と言えなくもない。
返還、返還……
ソビエト(ロシア) --- 4島は返さない(もう我々の領土)
「大戦の結果」と主張して返す気なし。
日露戦争の意趣返しの側面もある。
1956年 日ソ共同宣言で、2島ならば……。
平和条約締結後、歯舞群島及び色丹島を引き渡す。
日本 --- 2島では駄目
アメリカに2島では駄目と言われたから?
北方領土の帰属は、日本がSF講和条約で「放棄」、SF講和条約を批准しなかったソビエト(ロシア)が「侵略」という状況の下では、
(論理的には)戦勝国&SF条約批准国であるアメリカの意見が最も効力がある。
心情的にはアイヌ人に決めてもらいたい。
今後、考えうる選択肢は、
A 択捉島以南 ・・・ 4島返還
B 国後島以南 ・・・ 3島返還
C 知床半島-色丹島ライン ・・・ 2.5島返還
D 現状のまま(領土問題未解決)
E 色丹島、歯舞諸島 ・・・ 2島返還
F 返還0で決着
他にも面積等分の3.5島返還などあるが、
「平和」、北海道防衛という観点でみれば
B、Cが最低ライン。
Aの4島返還ならば、大きな軍事基地が造られる心配がなくなる。
実現できたら偉人。
Bの3島返還は、択捉島に大きな軍事基地が造られる可能性が残るものの国境管理しやすい。
脅威が残るものの「引き分け」に近い。
Eの2島返還は、
知床半島-納沙布岬ライン(X)内の
湾内に国後島が入り込んでいる
から引き続き厄介。
湾内で拿捕が相次いだり、トラブルが増える可能性がある。
+ 択捉島に加えて国後島にも大きな軍事基地が造られる可能性が残る。
+ 平和条約締結後、北海道内で混住の地が増える。
混住 ⇒ 混乱 ⇒ 領土拡張のパターン。
時代は今とは違うが、樺太における混住は長続きしなかった。
今は良くてもギクシャクした時代が訪れる(かもしれない)。
平和条約?。
現状(D)より「平和」から遠ざかっていく未来……。
2島でいいや(2島だけでも)は×。
2島先行も×。
≒ 2島で終わり。
未解決 + 平和条約締結 = 解決?
アンケートで賛成が半数近くいるなんて……本当?
Fはさすがにない(だろう)。
米露対立が先鋭化している最中、
強固な日米同盟をアピールしながら返還交渉。
欧米が経済制裁している最中(クリミア半島返還まで続きそう)、
経済協力。
対中で日露接近を試みたところで
対米英仏で中露結束。
いろいろ前途多難。