世界の超高層ビルはどうなっているのだろう---
現在世界一高いビルは、U.A.E. ドバイのブルジュ・ハリファ。(最高部の)高さ800m超。10年以上前に世界一更新。
世界一更新
20世紀まで世界一高いビルはアメリカ。特にニュー・ヨーク(以下NY)とシカゴが超高層都市。「摩天楼」。19世紀末に100m超の高層ビルが造られている。
19世紀後半から鋼鉄の大量生産が可能になり、鉄骨造、鉄筋コンクリート造の建築物が建てられるようになった。
---NY マンハッタン島---
・
・
・
1913年 ウールワース・ビル
高さ241m。
最高部がゴシック。
1930年 クライスラー・ビル
高さ319m。クライスラーは車メーカー。
最高部が半円半円半円……の装飾。「アール・デコ様式」。
高さを競って建てられたウォール街のビルがクライスラー・ビル完成前、短期間世界一。
1931年 エンパイア・ステート・ビル
高さ381m。100階超。
最高部が階段状。
東京・代々木のドコモタワーに似ている。なんちゃって。
年代、高さもさることながら着工から1年少しくらいの工期で完成しているのが驚き。
上記のタワーは超高層でありながら単調なデザインではなく、今なお健在。
いろいろ驚き。
次の世界一更新が、
1972年 ワールド・トレード・センター(世界貿易センター) WTC。
高さ417m。110階。翌年、もう1棟完成してツイン・タワー。
2001年9月、崩壊。
(読んだ本だと)もし壊れるとしたら、ビルが放棄された後、鉄骨の柱がジワジワ腐食して……という話だったが、旅客機衝突後の火災によって崩れてしまった。
2014年、ビル跡地(グラウンド・ゼロ)に建てられた新ビル 1WTCが、現在に至るまでアメリカ一高いビル。(最高部の)高さ541m(= 1776フィート)。
※ 1776はアメリカ独立の年
------
1974年 シカゴ ウィリス・タワー
高さ443m。110階。
※ 最高部約520m
以前のシアーズ・タワーという名のほうが馴染み深い。2009年改称。
現在、アメリカで3番目の高さ。
20世紀末-21世紀初頭、世界一高いビルはアメリカから離れてアジアで建てられるようになった。
アメリカ以外
(1889年 フランス パリ エッフェル塔)
高さ300m超。
130年以上経った今も存在感抜群。タワーを背景に記念写真撮りたくなる。
東洋一は池袋のサンシャイン60の後、1985年以降、カンコク、シンガポール、ホンコン(香港)、チャイナと次々更新して、
1998年 マレーシア クアラ・ルンプール ペトロナス・ツイン・タワー
(最高部の)高さ452m。ペトロナスは石油会社。
最高部の高さはシアーズ・タワーのほうが高いが、アンテナなので、当時こちらが世界一高いビルと認知されていた。
1棟は日本の建設会社が施工。もう1棟はカンコクの建設会社が施工。真ん中ぐらい(高さ約230m)にスカイ・ブリッジがある。
クアラ・ルンプールにはツイン・タワーの前に400m超のKLタワーも完成していた。
今年(2023年)、高さ約680mのビルが竣工済み。世界で2番目の高さ。
ムルデカ118。
2004年 タイワン 台北101
高さ509m。101階。
当然、大地震、大型台風に耐えられるよう設計。
2010年 ドバイ ブルジュ・ハリファ
高さ828m。
世界一更新ではないが、今日、500m超のビルが、
サウジ・アラビア メッカ
チャイナ シャンハイ(上海)など複数の都市
カンコク ソウル
にもある。
後続の国々が次々「高進」中。
サウジ・アラビア ジェッダでは高さ1000mのハイパー・ビル(超超高層ビル)建設中。当初の計画より低くなり、遅れてはいるが、いずれ世界一更新予定。
20世紀に日本のゼネコンが発表していたハイパー・ビル構想(SKY CITYなど)は、(私存命中)実現することのない絵空事だと思っていた。
日本は400m目前。
望もうが望むまいが、過密になれば伸びていく---。
とはいえ(私存命中)スカイツリーの高さに迫るビルを見ることはないだろう。