前回の続き。もう1回阿蘇回。あーそーかい。
中岳火口底の湯だまり目当てなら火口西だが、
中岳ピーク(標高1506m)目当てなら火口東のほうが近い。
中岳ピークと隣の高岳は火口見学できない時(噴火警戒レベル2、半径1km圏規制)でも登れる。
先日(2022年4月27日)半年ぶりに規制解除、登山可能になった。火口東の火口縁ルートも可能。
※ 今後もたびたび変わる可能性があるので、最新の情報要確認
以下はロープウェーが健在だった時の写真。
中岳ピーク
火口東展望所から中岳ピーク
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- 火口東 - 火口東展望所 - 中岳ピーク
今は警戒レベル2の時でも歩けるルートが開設されている(すずめ岩迂回ルート)。火口縁を歩かずに中岳ピークに登れる。
- 火口東 - 中岳ピーク
そこそこ良い天気で、中岳ピークに向かって気分良く歩いていたが……。
咳がコンコン止まらなくなった。しかも息吸うたびにチクチク刺すような痛みが走る。
休んで後ろ振り向いたら噴煙が勢いづいていた。
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『呼吸器疾患をお持ちの方は火山ガスにより死に至る恐れがありますので、登山を常時禁止します』
火山ガスで身の危険を感じたのは初めて。
阿蘇おそるべし。
※ 火山ガスの成分は水蒸気 H2O、二酸化炭素 CO2、二酸化硫黄(亜硫酸ガス) SO2、硫化水素 H2S、塩化水素 HClなど
ほとんど(9割以上)が水蒸気
「硫黄臭」というのは二酸化硫黄と硫化水素の臭い。空気より重いので窪地に溜まりやすい
確かにガスが漂う風の無い日だった。
おちおち休んでもいられない。
中岳ピークから南の稜線を砂千里ヶ浜近くまで往復する予定でいたが断念。
逃げるように早足で中岳から離れた。
砂千里ヶ浜方面(火口東展望所から)
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高岳
- 中岳ピーク - 高岳 - 天狗の舞台/高岳東峰
- 高岳 - 仙酔尾根 - 仙酔峠/鷲見平 - 仙酔峡(阿蘇山東)
阿蘇山最高峰は高岳。標高1592m(ひごくに)。
中岳から見る高岳は平たい。
中岳ピークから30分弱。
山道途中から見た中岳
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遊覧ヘリの音も遠ざかった。
山道途中から高岳
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高岳ピーク。
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高岳の南は大鍋。カルデラ=鍋だが、こちらの「鍋」は阿蘇カルデラ形成後の火口跡。
「鍋」の中に小屋(月見小屋)が見える。
小屋を経由して高岳東峰に出るルートもある。
高岳から火口東、楢尾岳方面
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高岳から登山口の仙酔峡(阿蘇山東)方面
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霧(ガス)が一層多くなって冷え冷えしてきたので、先にあるテーブル岩「天狗の舞台」・東峰には行かなかった。晴れていれば展望が良い所らしい。少し心残り。
日ノ尾峠(日の尾峠)から東峰へ登るルートもある。
※ 熊本県の登山情報では現時点で通行不可
仙酔尾根はロープウェーの係員から「下らないように」と忠告受けていたが、火山ガスのほうが危険だろう。
戻りたくない気持ちのほうが勝った。
急斜面を延々下る。掴まる岩がたくさんあるので、特に危険を感じることはなかったが、長い。
日陰もないので、暑い日に登るのは苦行だと思う。熱中症注意。
尾根から東に見えるギザギザは高岳北尾根。鷲ヶ峰・虎ヶ峰。ロック・クライミングの世界。
クライマーの声が聞こえる---。
仙酔峠/鷲見平から高岳北尾根
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