東京港から南へ約1000km、広大な小笠原諸島のまとめ。
父・母・兄・弟・姉・妹……多くの島々。
うち有人島は父島と母島の2島。
固有種の宝庫。「東洋のガラパゴス」。
「オガサワラ○○」、「ムニン○○」、……。
大型動物はほとんどいない。野生化したヤギ(ノヤギ)などが生息。
と思っていたらジャングルでサルのようなケモノに出くわして驚かされた(だいぶ前のことだけど)。
キャッキャッキャッ。
ひえ~、以来、アイツは何だったのか、とモヤモヤし続けたが、オガサワラ大コウモリ様に違いないという結論に至った。
鬱蒼とした亜熱帯の森林。
壕など大戦の跡が随所に残っている。
父島
二見港、三日月山、
境浦
大戦中座礁した濱江(ひんこう)丸が浮かんでいたが、最近見かけた写真だと船体がほとんど沈んでいる。
扇浦
日本人移住当初、役所が置かれたところ。
小笠原神社
扇浦の南に小笠原亜熱帯農業センター。
袋沢が『小笠原農業発祥の地』とある。
洲崎
空港建設地の選定は決定・撤回を繰り返し、2000年代以降今に至るまで洲崎地区が最有力。
『小笠原物語』によると洲崎は『戦時に軍の飛行場となったところ』、『1830年外国人移住の旧地』。
夜明道路
父島東部の「山岳」道路。
長崎展望台
旭山
父島のシンボル的な山。二見港のすぐ東に位置するが、登山口は東の夜明道路側。
国立天文台VERA 小笠原観測局
夜明山、初寝浦展望台
JAXA 小笠原[ロケット]追跡所
初寝浦
緑色の鶯砂のビーチ。火山岩の無人岩(ボニナイト)が削られてできた砂、とのこと。地質図を見ると父島の東側が広く無人岩。
※ 無人岩は安山岩の仲間
中央山
標高319mの展望台。
中央山の東、初寝山方面に東平アカガシラカラスバトサンクチュアリ。
森林生態系保護地域のため、入域は要ガイド。
中央山の南東、326m地点が本当の父島最高所だが、道はない。おそらく東平と同様の扱い。
南部
父島の秘境。一帯は森林生態系保護地域のため、入域は要ガイド。
千尋岩、巽湾西海岸などへ行くコース。
- 時雨山
近辺が一時、空港建設予定地になったが撤回。 - 躑躅(つつじ)山
- 千尋岩(ハートロック)
- 巽湾
ついでながら
固有種のムニンツツジは、新宿御苑の温室でセンカクツツジと並んでいるのを見かけた。
小港~ジョンビーチ
父島南西。白砂のビーチが点在。
小港海岸
父島を代表するビーチ。
八ツ瀬川は父島最大の河川。
- 小港海岸 - コペペ海岸
- 小港海岸 - 中山峠 - ブタ海岸 - 高山 - ジョンビーチ
ジョンビーチ
思いのほか賑やか。父島滞在中ここを目指す人が多い。
危険箇所はないが、水持っていく必要がある。
ジニービーチ
陸路はない(とされている)シークレット・ビーチ。
ジョンビーチから丘攀じ登って岩場下りるとジニービーチ。パンフ見たら2008年から徒歩による移動が禁止になっている。
父島列島(父島以外)/聟島列島
南島
父島南西の小島。
入島制限有り、要ガイド。冬、入島禁止。
昔は緩かった。
南島および対岸のジョンビーチ周辺は石灰岩地域。沈水カルスト。
貝の化石が転がっている。
鮫池から上陸。その名の通りサメがいる。
扇池
兄島
父島の北。父島、母島に次ぐ大きさ。
戦前、有人だった島は父島、母島の他8島あるが、兄島には人が住まなかった。比較的原生に近い。
西側の滝之浦に捕鯨基地跡がある。
一時、空港建設予定地になったが撤回。
父島とロープウェイで結ぶ計画だった。
弟島
戦前、有人島だった。
孫島
聟島列島
父島列島の北方。
嫁島
媒(なこうど)島
屏風山(標高155m)が聟島列島最高峰。
針ノ岩
奇観。
聟(むこ)島(ケータ島)
(鳥島から移した)アホウドリの新たな繁殖地へ。
北ノ島
小笠原諸島最北。さらに北東に一ノ岩などが並んでいる。
戦前、嫁・媒・聟島が有人だった。
3島ともノヤギ(元家畜、野生化)によって草原化・裸地化が進んだ。
ノヤギは1990年代から2000年代にかけて駆除された。
ダイビングなどのツアーで行くことができる。
おがさわら丸から見られる。
母島
固有種のメグロに出会える。
ただし、メジロも生息している。
沖港、乳房山
御幸之浜
南崎/小富士
母島最南端
西浦、新夕日ヶ丘、桑ノ木山
石門(せきもん)
石灰岩地域。
父島も母島も火山活動は大昔なので、サンゴ礁由来の石灰岩地域が新しい地層。カルスト台地。
入域は要ガイド。
東港
北港
母島北部、北村集落跡。
戦前、定期船が寄航していたとのこと。
北港から西へ山道がある。大沢海岸。
東にも山道ができたようだ。東台。
母島列島(母島以外)
母島の南。
平島
小笠原諸島随一のアオウミガメ産卵地。
向島
姉島
妹島
姪島
戦前、向・姉・妹・姪島が有人だった。
なかなか行けない島々
西之島、硫黄島などが伊豆・小笠原弧の活火山列。
硫黄島、南鳥島に基地がある。
西之島
火山列島(硫黄列島)
南硫黄島が伊豆・小笠原諸島最高峰。標高916m。
南鳥島
日本最東端。
沖ノ鳥島
日本最南端。
その他 Link、
非常に孤立した大洋島のため自然は特殊、歴史も特殊。
歴史のほうは、
・ 16世紀(江戸時代)に信濃の小笠原貞頼が発見した(とされる)。
・ 17世紀、日本人漂着の記録および調査。
・ 18世紀は空白期。
・ 19世紀、イギリス人など多国籍集団が父島に上陸。1830年、最初の居住。
・ アメリカの黒船は、横須賀の浦賀に現れる前、父島・二見港を訪れている(1853年)。
・ 当初無人(ブニン)島、Bonin(ボニン)島と呼ばれていたが、小笠原島と呼ばれるようになる。
・ 1861年(まだ江戸時代)、幕府が咸臨丸を父島へ派遣。以来、日本の領土。ほうっておいたらイギリスかアメリカの領土になっていた。
定期航路が
横浜 - 八丈島 - 父島 - 母島 - 硫黄島
という時代もあった。
太平洋戦争の際、父島要塞化。
1968年にアメリカから返還。
『小笠原物語 / 青野正男 / 1978』など参考。
人が住み始めてから200年も経っていない。
イースター島ですらもっと前から人が住んでいる。
大昔、小笠原の島々を北上した人々がいたとは考えにくい。
島々の多くは手つかずの自然というわけではないが、鳥さんはすぐ近くまで寄ってきてくれる。
ハカラメ(葉から芽)を土産に持ち帰って育ててみたが、セイロンベンケイソウという名の外来種だった。
空路はない。
竹芝桟橋から小笠原海運(www.ogasawarakaiun.co.jp/) おがさわら丸で片道24時間の船旅。
概ね週1便。
5泊6日が多いパターン。
1日目 竹芝発、船内泊
2日目 父島着、現地泊
3日目 現地泊
4日目 現地泊
5日目 父島発、船内泊
6日目 竹芝着
他のパターンもある。
船の予約、宿の予約をして行く必要がある。
観光シーズンは早く埋まってしまう。
キャンプおよび野宿は禁止。
おがさわら丸の他、不定期のクルーズ船もある。
共勝丸という貨物船も行き来している。月島埠頭(竹芝の対岸付近)から。
母島は父島から伊豆諸島開発(www.izu-syotou.jp/) ははじま丸で2時間。
時刻表要確認。見たところ、父島着の日(2日目)の乗り継ぎを逃すと翌日(3日目)休みのパターンが多い。その場合、4日目に母島行って5日目に戻って父島発おがさわら丸乗り継ぎ、もしくは4日目の早朝便日帰り。
小笠原ホエールウォッチング協会のページ(www.owa1989.com/)
父島は小笠原村営バスが走っている。
・ 二見港周辺
・ 二見港~扇浦~小港海岸
母島はバスなし。