前回のつづき。
8月31日朝(6時)の時点で台風10号は四国・徳島沖。時速10k-15kで愛媛から四国4県の境界を横断。中心気圧996hPaで、最大風速18m/s。
翌9月1日まで台風(強い熱帯低気圧)。のち普通の熱帯低気圧(最大風速17.2m/s未満)になる予想だが、なかなかしぶとい。
観測された最大瞬間風速は、
8月27日 鹿児島 喜界島:44.2m/s
8月28日 鹿児島 屋久島:46.8m/s
8月29日 鹿児島 枕崎:51.5m/s
8月28日に宮崎県佐土原町、宮崎市で竜巻発生。
28日未明から中心気圧935hPa
28日19時頃 935hPa 屋久島の西
29日4時頃 935hPa 枕崎沖
29日8時頃 955hpa 薩摩川内上陸
8月28日-30日
Tropical Cyclones JAXA/EORC台風データベース(sharaku.eorc.jaxa.jp/TYP_DB/index_j.html) - 台風速報
を覗いてみる。
8月28日13:06(4:06UTC) AMSR2/GCOM-Wの
全天候海上風速 All-weather Sea Surface Wind Speed
降水量 Precipitation
▼ 台風経路
※ GCOM-Wは、JAXA 水循環変動観測衛星「しずく」
気候変動観測衛星「しきさい」GCOM-Cとともに
地球環境変動観測ミッション GCOM Global Change Observation Mission
AMSR2は、GCOM-W搭載の高性能マイクロ放射計2 Advanced Microwave Scanning Radiometer 2
⇒ AMSRのページ(www.eorc.jaxa.jp/AMSR/index_ja.html)
2024年度、AMSR3搭載のGOSAT-GW打上げ予定
なお、台風の名前 SHANSHANは、広東(カントン)語だとサンサンで、北京(ペキン)語だとシャンシャンとのこと
▼ 非常ニ強イ台風ニモマケナイ - 枕崎のヤッシー
8月29日 鹿児島 薩摩川内 955hPaから
天草 965hPa
島原半島 985hPa
玉名 990hPa
▼ 8月30日6時 くじゅう付近
中心気圧992hPa。
鹿児島は九州以北で台風上陸が最も多い。
結局、今回も九州上陸。
来襲直前に中心気圧の予想が950hPaから935hPaに変わって、勢力保ったまま北上するということだったので心配だったが、枕崎沖から北上するにつれて勢力が落ちていった。
2022年9月の台風14号の時も鹿児島通過中に勢力が弱まっていったが、今回は薩摩川内まで西の海上を北上しているので、山々によって勢いが削がれたとは言い難い。
屋久島付近で台風の目が消えたように見えたので、屋久島の山々が守ってくれたという声もあったが、盾になってくれるのと台風を弱めるのはまた別で、枕崎沖を越えてから勢力が予想以上に弱まっていったように見えた。
海面水温は東シナ海も高い状態。
予想できないような変化が突如起こったとは考えにくい。
大陸から乾燥した空気が流れ込んで勢力が弱まったという見方が紹介されていた。
2020年台風10号の時と同じよう。依然予想困難のよう。
大雨、遠くでも大雨
台風14号の時も今回も台風進路の東、宮崎で大雨。竜巻とみられる突風も発生。被害が出た。
8月29日 24時間降水量
宮崎 神門:658mm、えびの高原:573mm、西米良:505.5mm、
鹿児島 肝付前田:507.5mm、……
史上最強レベルと呼ばれた台風10号も
8月30日、四国入りする頃には最弱台風レベル。
しかしながら台風本体から離れた東海~関東で大雨降らせている。
▼ 8月28日15時 気象庁衛星画像
前出の8月28日13:06 AMSR2/GCOM-W 降水量の図とほぼ対応。静岡~愛知に雲が吹き込んでいる。
愛知県蒲郡で土砂崩れ。
▼ 8月29日15時 気象庁衛星画像
伊豆・小笠原諸島から伊豆半島へ雲が巻き上げられている。線状降水帯というか帯状~。
▼ 8月30日1:53(29日16:53UTC) AMSR2/GCOM-Wの
降水量
8月30日は神奈川も二宮、平塚で河川氾濫。国道246号新善波トンネル(伊勢原~秦野)で土砂崩れ。
静岡、神奈川の交通不通相次ぐ。
暑かった8月終わり。
9月も要注意月間。
追)
2024年8月27日-9月1日
24時間降水量(最大)、1時間降水量(最大)、最大瞬間風速のプロット →
※ 左上のレイヤーコントロールで選択
降水量、氾濫河川のメモ →