2022年 ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡 観測開始 -深宇宙を覗く-

SPACE(宇宙)

 遠い遠い宇宙
 深宇宙
 ここでいう深宇宙は地球から100億光年以上遠方

 新宇宙望遠鏡によって
 宇宙誕生間もない頃(誕生から数億年後)に放たれた光を見れるようになる

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ウェッブ宇宙望遠鏡 1st Image

NASA/ESA/CSA ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡 JWST  James Webb Space Telescope(www.jwst.nasa.gov/
 口径6.5m。赤外線観測
 ※ CSAはカナダ宇宙庁

 待望のフルカラー・ファースト画像 SMACS 0723

CREDITS: NASA, ESA, CSA, and STScI

 Volans(とびうお座)方向 約46億光年先の銀河団。
 約46億年前は地球誕生、太陽系誕生の頃。

 光り輝く星空の星が(見え)ない領域を宇宙望遠鏡で覗いて見ると星がある。
 しかも1つの星ではなく銀河だったりする。
 上のファースト画像は約46億光年先をとらえたもので、130億光年以上離れた銀河も写っている、とのこと。

 ファースト画像は他に4枚公開された。
 5枚のうち割とよく見かけるのが
 カリーナ星雲 Carina Nebula NGC3372。
  追)写真はNGC3372傍のNGC3324の一部

CREDITS: NASA, ESA, CSA, and STScI

 Carina(りゅうこつ座)方向 銀河系内7600光年先。
 深宇宙ではないが、ガス、塵から星が次々と生まれている領域。「宇宙の崖 Cosmic Cliffs」と呼ばれているようです。

 待望の---
 ウェッブ宇宙望遠鏡は、打上げが10年程延びに延びて昨年(2021年)12月、ようやく打上げられた。
 NASA長官曰く『NASAの最高傑作』。

 ハッブル宇宙望遠鏡の後継とも言われるが、ハッブル宇宙望遠鏡は延命して今尚現役。

NASA/ESA ハッブル宇宙望遠鏡 HST Hubble Space Telescope(hubblesite.org/
 1990年打上げ
 口径2.4m。主に可視光線観測

 ハッブル宇宙望遠鏡は高度約600kmの低軌道 LEO Low Earth Orbit。
 ウェッブ宇宙望遠鏡は地球周回軌道ではなく太陽-地球系のラグランジュ点 L2で観測。地球から約150万km。

 宇宙望遠鏡は他にスピッツァー宇宙望遠鏡(2003-2020年)(www.spitzer.caltech.edu/)や太陽系外惑星探索目的のケプラー宇宙望遠鏡(2009-2018年)、TESS(2018-現役)などがある。

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宇宙誕生 - 星誕生

 138億年前が宇宙誕生。
 ハッブル定数の逆数が宇宙年齢。ハッブル宇宙望遠鏡のハッブルさん。
 宇宙は(一様・等方に)膨張していて、
 銀河・星が遠ざかっていく速度は遠方ほど速い、
というのがハッブル[・ルメートル]の法則。
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 銀河・星の後退速度 Vは距離 Dに比例する
 V = H ・ D
  H:ハッブル定数
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 Hの値は(現在)70前後[km/s・Mpc-1]。
 Mpcはメガパーセク。距離の単位。1pc(パーセク)=3.26光年なので、1Mpc=326万光年。
 逆数H-1 = 1/71[Mpc・s/km] = 326万/71[光年・s/km]
 光速 c=約30万[km/s]を掛けると
 (326×30×108)/71 = 137.7億[年]
 H=70.5だと138.7億年。
 H=70だと139.7億年。

 定数と言いながら今後も変わっていく可能性がなきにしもあらず。
  追)WMAP衛星の71は10年近く前の値で、近年は72~74が多い

 宇宙誕生から宇宙暗黒時代を経て、最初の銀河・星が誕生した。宇宙誕生から数億年後(正確にはまだ不明)。

 確認されている最も遠方の銀河は、
 (見かけ上)約134億光年先 銀河「GN-z11」
 (見かけ上)約135億光年先 銀河(候補)「HD1」
  結構最近のニュース。
  東京大学宇宙線研究所など 【プレスリリース 2022.04.07】135億光年かなたの最遠方銀河の候補を発見(www.icrr.u-tokyo.ac.jp/news/11570/

 追) (見かけ上)約135億光年先というのは約135億光年前に放たれた光を見ているという意味。その間銀河はどんどん遠ざかっているので、現在の距離は約135億光年よりもっと遠方
    次の記事「赤方偏移について」に続く---

 ちなみに確認されている最も遠方の星(銀河ではなく恒星単独)は、
 (見かけ上)約129億光年先 「エアレンデル Earendel」
  こちらも今春報じられたニュース。
  ジョンズ・ホプキンズ大学、宇宙望遠鏡科学研究所 STScI(www.stsci.edu/)、千葉大学など国際共同研究チーム
   千葉大学 プレスリリース(www.chiba-u.ac.jp/general/publicity/press/) - 2022年3月31日
  それまでは、(見かけ上)約90億光年先 「イカロス Icarus」が最も遠方の星だった。

 この世とは思えないが、この世。

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ふシゼン
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