台風19号(2019年10月)の被害が広範囲に及んだため、昨年(2018年)7月の西日本豪雨と合わせるとハード面の対策が益々追いつかなくなってきた。局地的ならば周辺地域から応援できるが、被災地の周辺も被災地だと復興も進まなくなる。
一昨年は九州北部豪雨、その前年は北海道でも台風被害を受けているので、
日本列島無難な地域がほとんどない。
そんな中、西日本豪雨の被害で一番最後まで不通だった芸備線(中三田~狩留家)が復旧・再開したのは明るいニュース。
2018年7月 豪雨 降水量
今後の参考のため、2018年7月の気象データから降水量をプロットしてみた。
全国的に大雨だった期間は6月末-7月8日だが、富山~長野~山梨~神奈川から西側の7月3日-8日の降水量データをプロットしてみた。
※ 図示しなかったが、群馬や北海道などでも大雨。
気象庁 最新の気象データ CSVダウンロードからのデータ取得は7日前までなので、過去の気象データから取得。
これまで利用してきた「24時間降水量の最大値」の項目が見当たらないので、「日降水量」で代用。
「日降水量」は日付区切り(0:01~24:00)。
「24時間降水量」は任意の時間区切り。
例えば高知 魚梁瀬では、7月6日16時50分までの24時間で691.5mmの雨量を記録。一方、日降水量は7月5日:469mm、7月6日:476.5mm。「24時間降水量の最大値」が「日降水量」を大きく上回っている。
よって今回、日降水量350mm超を赤でプロットした。
※ これまで24時間降水量の最大値400mm超を赤でプロットしてきた
2018年7月 豪雨 1時間降水量(最大)、日降水量のプロット →
1時間降水量(最大)100mm超の地点は、岐阜 金山、高知 宿毛、沖縄 宮古島、多良間島の4ヶ所。
日降水量は西日本の広範囲で200mm超を記録。豪雨に違いないが、台風19号同様、長時間にわたる大雨が被害をもたらしている。
広島県では土砂災害が多発。
岡山県は(記録上)広島・愛媛ほど降っていないが、大水害。
中国地方では2014年8月にも広島豪雨・土砂災害があったが、1972年7月10日-12日が戦後最大の豪雨。この時よりも大気中の水蒸気量が多くなっているとのこと。
水害
堤防決壊した河川
岡山
高梁川 -総社-/小田川 -倉敷、矢掛-/末政川/高馬川/真谷川 -倉敷-/尾坂川 -笠岡-/岩倉川 -井原-
旭川 -岡山-
砂川 -岡山-
広島
芦田川 -世羅-/高屋川 -井原-/吉野川 -福山-
本郷川 -福山-
天井川/仏通寺川/梨和川/三次川/菅川 -三原-/入野川 -東広島- ・・・ 沼田川支流
賀茂川 -竹原-
中畑川 -呉- ・・・ 野呂川支流
笹野川 -東広島- ・・・ 黒瀬川支流
山口
島田川 -周南-
島根
八戸川 -江津- ・・・ 江の川支流
福岡
大刀洗川 -大刀洗- ・・・ 筑後川支流
岡山、広島、福岡で多々。
小田川氾濫で倉敷の真備、大規模浸水被害。
岐阜、京都、愛媛、高知、佐賀でも浸水被害。
愛媛の肱川氾濫で大洲市など大規模浸水被害。
追)氾濫河川のメモは、別のページへ移した →
肱川の野村ダム、鹿野川ダムでは緊急放流が行われ、ダム下流の住民が被害を被った。
土砂災害
土石流等、地すべり、崖崩れによる死者が出てしまった所。
京都
舞鶴市 城屋等
綾部市 上杉町
兵庫
宍粟市 一宮町
岡山
井原市 西江原他
笠岡市 茂平他
広島
広島市 安佐北区、南区他
東広島市 西条町他
呉市 吉浦新出町他
坂町、
熊野町 川角
府中市 木野山町他
尾道市 山波町他
竹原市 新庄町他
三原市 大和町他
山口
周南市 樋口
岩国市 周東町
愛媛
松山市 怒和島他
今治市 伯方町他
宇和島市 吉田町、保田他
大洲市 北裏他
福岡
北九州市 門司区他
鹿児島
鹿児島市 古里町他